
「行動力」は特別な才能でも強い意志が必要なわけでもありません。
【行動力をアップするために大切な4つの考え方】でもお話ししましたが、考え方一つで誰でも行動力を高める事は出来るのです。
そして「考え方」と同じくらい大切なのが、「行動できる環境」と「行動の習慣化」です。
そこでこの記事では「行動できる環境」についてお話ししていきます。
環境と言いましても、どれも誰でも出来る事ばかりです。
仕事を変えたり、引っ越したりという大掛かりな事ではなく、日常の中の環境を変えるという事です。
行動力に限らず、環境は重要です。
自分自身にいくら能力があっても、環境によって能力を発揮できないという事はいくらでもあります。
会社でも社内環境、職場環境によって、力が発揮できるかどうかが決まると言っても良いでしょう。
ただその中でも、自分で変えられる環境があります。
それを変えるだけでも「行動力」は変わり、ベクトルを良い方向に向ける事は可能なのです。
ぜひ最後までお読み頂き、出来る事から実践してみて下さい。
やるしかない環境に自分を置く
よく「行動力は意志の強さだ!」と言われていますが、決して間違いではありません。
意志が強い人は多くいますし、そういう人はその意志の強さで自分を動かしています。
しかしそれでは意志の強さを維持するために、さらにメンタルの強さが求められます。
それでは脳も体も疲れますし、無理はいつか崩れます。
それでしたら意志にもメンタルにも頼らず、行動せざるを得ない環境に自分を置く方が、無理がありません。
つまり行動を邪魔する要因を、あなたの環境から排除すれば良いわけです。
行動を邪魔する要因とは「誘惑」です。
特に今は「スマホ」がその最たるものでしょう。
YouTube、ゲームなどのアプリが、あなたの行動の邪魔をしてはいませんか?
その他にも「誘惑」の要因はいくらでもあります。
それはここでお話するまでもなく、あなた自身が一番よく分かっているはずです。
その「誘惑」を意志力でコントロールできるのであれば問題ありませんが、それでしたら今この記事を読んでいないかと思います。
もちろん息抜きも必要ですし、それまで抑止してしまってはいけませんが、その場合は場所を変えるなど「行動する」場所と分ける事です。
逆にデスクワークをする場所を、集中できるカフェなどにするとか、今ではシェアオフィスなどの個別スペースも充実してきています。
自分が好きなものが目に入ってしまうと、「ワクワク感」を感じる時に出される「ドーパミン」と言う物質が増えてしまい、「誘惑」を抑えられなくなってしまいます。
この「ドーパミン」は、【読書法・読書術】や【記憶力・記憶術】のカテゴリーでもお話ししていますが、脳に記憶するためには重要な物質ですが、この場合は逆に邪魔な存在になってしまうのです。
「精神力と集中力で誘惑に打ち勝ちます!」
そうは言っても、その誘惑に打ち勝つ事自体が、「行動」に使うエネルギーを無駄に消費してしまうのです。
それよりも誘惑そのものを遠ざける方が楽ですし、無駄なエネルギーを使わなくても済むのです。
最近「ミニマリスト」と呼ばれる、必要最低限のものだけを持って生活する人が増えています。
もちろんそこまで求めても、それがストレスになり逆効果になってしまいますが、参考にはなるはずです。
現代は「モノ」で溢れ、「モノ」がなければ生活できないと誤解してしまっていますが、なければないでどうにかなるものなのです。
「環境」を作るか、「環境」に自分を置くかは、あなたのライフスタイルと考え方次第です。

行動できる環境を作るか、行動できる環境に自分を置くかのどちらかしかありません。誘惑に打ち勝つエネルギーは、行動する事に使いましょう!
まずは結果ではなく、リズムを作る
「行動力」と一言で言っても、どれくらいの行動をするかによって、その負荷は違ってきます。
「行動力」と言うと、どうしても大きな行動を考えてしまいがちですが、それこそ最初から大きな結果を求めても、それは難しいです。
「行動力」を高めるために必要な事は「リズム」を作る事なのです。
まずは小さな行動から始まり、行動のリズムを作ります。
より大きな結果を出そうとすれば、余計にこのリズムが大切です。
試験を考えてみて下さい。
いきなり難しい問題に取り組むよりも、解ける問題から取り掛かれば、気持ち的にもリズムが出来て、気持ちにも余裕が生まれます。
脳のパフォーマンスも良くなり、難しい問題にも精神的に良い状態で取り組めるようになるのです。
どちらが良いのかは言うまでもないでしょう。
ゴールに少しでも早く近づきたいと、どうしても大きな行動と大きな結果を出す事を求めてしまいます。
しかしその分、挫折してしまう事にもなりかねず、小さな結果すら出せなくなってしまうのです。
そういう時には「結果を出す順番を変えるだけ」と考える事です。
つまり求める大きな結果は変わらずとも、取り組む順番を変えるという事です。
先ほどの試験の例でもお話ししましたが、この順番を変えるだけでも精神的な負荷は大きく違ってきます。
その方が結局は、大きな結果を早く確実に出せる事を覚えておいて下さい。

大きな結果を出すために、プロセスの順番を変えるだけで「行動」の負荷は違ってきます。出来る事から始め、リズムを作る事で、結果が出しやすくなるのです。
朝に雑用を残さず、すぐに本題に取り掛かれるようにしておく
朝は1日の中で最も高いパフォーマンスを期待できる時間帯ですし、体力的にも充実しています。
特に起床してから3時間後が、良いと言われています。
つまり9時始業とすれば、6時に起床するのがベストという事になります。
それなのに9時始業とともに、昨日の残りの業務やメール・チャット処理に時間を使うのはもったいないとしか言いようがありません。
そもそも昨日の終業時に処理しておけば、よほどの重要事項でない限り、朝の時点で処理すべき優先度の高いメールやチャットはないはずです。
朝の始業時には、いきなりメインタスクに取り掛かるように、残務やメール・チャット処理は前日の終業前に済ませておきましょう。
これはモチベーションにも影響を与えます。
9時の始業時にメインタスクに取り掛かれば、午前中のリズムが出来ます。
しかし朝一から残務やメール・チャット処理に時間が取られると、終わったら10時過ぎになっていたらどうでしょう。
9時か10時のわずか1時間の違いですが、朝の1時間の違いの大きさは、あなたもご存知のはずです。
この1時間をどう使うかで、ゴールデンタイムとも言える午前中が変わってくるのです。

最も高いパフォーマンスを期待できる時間帯である朝を有効に活用しましょう。なるべくすぐにメインタスクに取り組めるように、前日の終業までに雑務やメール・チャットの対応は終わらせておきましょう。
行動力がある人と、常にコミュニケーションを取れるようにしておく
環境と言っても「場所」や「モノ」だけではありません。
「人」と言う環境も大切なのです。
【類は友を呼ぶ】とよく言いますが、人的環境はあなた自身が無意識的に作るものです。
つまり無意識にこのつながりを作ってしまうと、これまた無意識的にこのつながりが強くなっていきます。
「人を選ぶ」と言うとイメージが悪く聞こえるかもしませんが、これは必要な事なのです。
しかも今お話ししたように、意識的に行わなければ、今のあなたのコミュニティ状態があなたの人的環境になってしまします。
そこであなたが「行動力がある」と思う人を中心に、この人的環境を作るように意識して下さい。
そしてコミュニケーションが常に取れれば、その「行動力」があなたにも伝染してくるのです。
本やWEBからの知識も重要ですが、人から得られる「生きた知識」は、まさにあなたの行動そのものに直結してきます。
これは今からでも決して遅くはありません。
誰がどのように行動しているかを、客観的に観察してみて下さい。
今まで分からなかった面が見えてくるはずです。

「場所」や「モノ」の環境だけでなく、「人的環境」も「行動力」にとっては大切な要因になります。あなたの行動力を高めてくれる人とコミュニティを作るように意識して下さい。
人は楽な環境を求めるように出来ている
ここまでお話ししてきたように、「環境」は「行動力」を高めるために重要ですが、意識しなければ、人は楽で楽しい環境を求めてしまうものです。
そして楽で楽しい環境に一度身を置くと、なかなかそこから脱する事は難しいものです。
しかし環境を変える事は、最初は大変で面倒に思えるかもしれませんが、【住めば都】と言う言葉の通り、慣れてしまえばその環境が楽に楽しく思えるようになるものです。
環境を変える事に限らず、何もしなければ何も変わりません。
「行動力」も向こうからあなたの方に来てくれるわけではないのです。
しかしそれほど難しく、長い時間を要する事ではありません。
一度に全てを変える必要はなく、日々少しずつ変えていけば良いのです。
「行動力」をアップさせるために「行動」するか、楽な環境のままでこれからも過ごしていくかはあなたの考え方次第なのです。