
マインドマップについては、さまざまな書籍が販売されており、また理論的な解説もされていますが、「難しいもの」と言うイメージがあり、実際に活用されている方は少ないのが現状です。
しかしこれほど記憶力や発想力に効果的なツールはなく、これを活用しないのはもったいないと断言します。
ただ今お話ししたように「難しいもの」と言うイメージが強く、敬遠されている方が多いのですが、実はマインドマップは、そんなに難しく考える必要はないのです。
もちろんマインドマップを使いこなしてくれば、いくらでも高度な活用方法は出来ますが、最初からそこまで考えなくても十分効果的な使い方が出来るのです。
この記事をお読み頂くだけでも十分と言っても過言ではありません。
しかし何でもそうですが、読むだけでなく、実際に使わないと何の意味もないのです。
最初から完璧なマインドマップは作れませんし、慣れる事も必要です。
そのためにも最低限のインプットで、この記事を読み終わったらすぐにマインドマップ作成を始めて下さい。
普通のノートでは期待できないマインドマップの効果
何かと忙しい現代社会で、「もっと時間があったら・・・」とか「もっと脳力が高ければ・・・」と考えてしまいがちです。
しかし誰にも同じ24時間が与えられ、一部の天才的な特別な方を除けば、脳力に大きな違いはないのです。
それでも人によって違いが出るのは【効率性】以外の何物でもないのです。
何をやるにも効率よく行う事を意識する事で、人が1時間かかる事も半分でこなす事も出来ますし、その半分の時間をさらに効率よく使う事で、何倍の価値にも出来るのです。
つまり「時間が時間を作る」という状態になるわけです。
「そんな事言われなくても分かっているが、それが出来ない・・・」
そのような方は、効率よく行動するための「頭の整理」が出来ていないのが原因なのです。
何でも効率よく行動できる人は、頭の中で状況整理が出来ており、それに従って自分が行うべき行動も整理できているのです。
何も考えずに行動し、それがたまたま上手くいっているわけではないのです。
しかし全てを頭の中で行うのではなく、「頭の中で整理されたことをビジュアル化」しているのです。
それによってするべき行動も明確化され、無駄に考える事もなくなるのです。
その「頭の中で整理されたことをビジュアル化」したものこそが、マインドマップなのです。
多くの方がメモやノートによって記録やタスクを管理している(今ではスマホのアプリかもしれませんが)と思いますが、これまでの一般的なノート法では、頭の中をそのままビジュアル化する事は難しいのです。
この記事でマインドマップの基本から使い方まで解説します。
まずは実際にマインドマップを作ってみて、これまでのノートやメモとの違いを実感して下さい。

これまでのノートにない特徴がマインドマップにはあります。頭の中を整理し、記憶力と発想力を高めるためにはこれまでのノート法を、マインドマップに変えてみて下さい。
マインドマップのメリットと応用性
まずはマインドマップのメリットを理解して下さい。
これは市販の本にも書かれていますが、端的に書かれているものは少ないので、ここでマインドマップのメリットをまとめておきます。
メリット1.誰でもすぐに始められる
冒頭にも書きましたが、多くの方がマインマップを難しく考え過ぎています。
本にもなっているくらいなので、深く使い込んでいけば高度な使い方も出来ますが、今のあなたに必要なのは、すぐに使えるレベルのマインドマップです。
効果的に作るためのコツはありますが、「こう書かなければならない」という決まりがあるわけではありません。
あなたの頭の中にあるものを書き出すだけですので、あなた自身がルールであり決まりなのです。
つまりあなたのマインドマップは、あなたにしか書けませんので、そこに試験のような正解があるわけではありません。
この記事の基本に従って、今すぐにでも書き始める事が出来るのです。
メリット2.脳をバランスよく使える
「バランスよく」と言うより「スムーズに」と言った方が正しいかもしれません。
基本的な書き方は次項で解説しますが、マインドマップで重要なのは「キーワードイメージの広がり」です。
キーワードをイメージする働きは「右脳」で行い、そのイメージの階層化という構成する働きは「左脳」で行います。
つまり左脳と右脳が交互に機能し、脳全体が活性化するのです。
脳全体が活性化する事で、記憶力も発想力もさらに高まります。
無理に覚えよう、発想しようと思わなくても、脳が自然に覚えてくれますし、発想するようになってくれるわけです。
メリット3.あらゆる場面で使える
マインドマップは、何も仕事だけに限定されるものではありません。
また目標達成や行動管理などポジティブな使い方もあれば、「こうなりたくない」とか「失敗する要因」などのネガティブなマインドマップを書くことで、逆にモチベーションを高めるという使い方も出来るのです。
プライベートでも趣味のマインドマップや家族を幸せにするためのマインドマップなど、使える場面はいくらでもあるのです。
マインドマップとはすでにお話しした通り、「あなたの頭の中を整理し、その頭の中で整理されたことをビジュアル化」するものですので、マインドマップ化するものは、あなたの頭にあるものであれば何でも構わないわけです。
マインドマップのメリットは、あなたの使い方によって、この他にもいろいろと挙げられます。
しかし何と言っても、「誰でも今すぐ始められ、脳をバランスよく使い、何でもマインドマップ化する」事で、何が起きるでしょうか。
頭の中を整理する事で問題解決がされやすく、脳内がきれいに片付くわけです。
そうなると前項に戻りますが、「もっと時間があったら・・・」とか「もっと脳力が高ければ・・・」と言う悩みがなくなるわけです。
このメリットは、実際にマインドマップを作った人にしか実感できない事なのです。

マインドマップのメリットを3つ挙げましたが、あなたの使い方によってマインドマップの可能性は無限と言っても良いでしょう。仕事だけでなく、あらゆる場面で活用して下さい。
マインドマップの効果的な作り方
具体的な作り方の前に大前提的なお話をしておきます。
今はパソコンでマインドマップを作成出来る便利な「マインドマップ作成ツール」がありますが、必ず手書きで書くようにして下さい。
これは「自分の手で書く」事と、「自分の書いた文字」でマインマップを見る事が重要だからです。
確かにパソコンで作成した方が整っていますし、きれいに見えるかもしれません。
しかしきれいに書くことが目的ではなく、あなたの頭の中を整理し、脳を活性化させることが目的なのです。
そのためにあなたの手で書くことで脳から文字としてアウトプットされ、そしてあなた自身の文字を読むことで脳に残しやすくするのです。
これは試験勉強で、ただ参考書を読むよりも、手書きでノートにまとめた方が(これからは試験勉強もノートではなく、マインドマップを書くことになると思いますが・・・)覚えやすくなる事と同じです。
プリンターや印刷で出力された無機質な文字よりも、あなた自身の手書きの方がマインドマップの価値も高まるのです。
それでは具体的な作り方ですが、誰でも簡単に出来るように、たった5つのコツしかありません。
コツ1.1枚の紙に書く
これはマインドマップの特徴が「枝分かれ」していくビジュアルだからです。
マインドマップでは、この「枝」を「ブランチ」と英語読みします。
これまでのノートのように、箇条書きやアウトラインではなく、メインテーマから全てが「ブランチ」でつながっているからです。
途中に段落も区切りもなく、ブランチの末端までが一つのマインドマップなのです。
コツ2.階層化でイメージを広げる
1つのブランチで完結させず、階層化する事で頭の中が整理されていきます。
またその方がテーマからのイメージをつなげやすいのです。
コツ3.一つのブランチに一つの単語で書く
文章で書いたり、いくつもの単語を詰め込んだりすると、マインマップの意味がなくなってしまいます。
つまりこれまでのノートでやっていた「文章をそのまま書く」のではなく、「文章をイメージ化し、そのイメージをキーワード化していく」のです。
それによってテーマ全体が一目で俯瞰出来て、頭の中も整理されていくのです。
コツ4.全てのブランチをバランスよく書く
1つのブランチだけが突出して伸びているという事は、そのブランチは枝分かれするサブブランチではなく、また別のマインドマップとして作るべき「メインテーマ」になり得るからです。
つまりマインドマップを作成していくうちに、サブブランチとして書いたキーワードの重要性に気づき、そのキーワードをメインテーマとして、新たなマインドマップにするという事なのです。
1枚の紙の中心にメインテーマがあり、そこから1枚の紙全体にブランチが広がるイメージで作成し、それが効果的なマインドマップになり得るのです。
コツ5.楽しみながら書く
メインテーマからイメージを広げ、あなたの頭の中が次から次にビジュアル化されていくのを楽しむのです。
マインマップは誰にやらされているわけでもなく、嫌々ながら書くものでもありません。
逆にそういう理由で書いても、全く効果はありません。
これまであなたの頭の中にしか存在しなかったものが、マインドマップと言う形になって見えるようになるのです。
そして脳も活性化され、効率いい毎日を送れるようになるのです。
さらにマインドマップが増えれば増えるほど、あなたの頭の中は整理されていきますので、脳の動きも良くなります。
つまり脳の中に置いておかなくても、マインドマップを見返すだけで、いつでも出し入れする事が出来るようになるからです。
これが楽しくないはずはありません。
効果的なマインドマップを書くためにあるのは、この5つのルールだけです。
難しい理論やノウハウなどないのです。
一言で言えば「あなたの頭の中にあるイメージを視覚化する」だけなのです。
全く難しくなく、誰でも今すぐにでも始められるという事がおわかり頂けたかと思います。

マインドマップは決して難しくなく、5つのコツを知りさえすれば、今すぐ誰でも書くことが出来るのです。マインドマップを巻き始めれば、その分かりやすさと効果が実感できるはずです。
マインドマップからさらにアウトプットする
前項でも少し触れましたが、マインドマップは「書いて終わり」ではありません。
試験勉強用を除けば、マインドマップ化すれば、常に頭の中に置いておく必要はありません。
見返す事でいつでもそのテーマはあなたの頭に戻せるのです。
マインドマップは1枚の紙に書いてあるので、いつでも一目で確認する事が出来ます。
そしてさらにアウトプットに活用する事で、そのマインドマップ自体もさらに効果的なツールに変わるのです。
例えば仕事で、その関連の資料を作る事になったとしましょう。
本来なら最初からリサーチし、一から資料を作成しなければなりませんが、すでにマインマップがある事で、マインドマップから必要なブランチをピックアップして、それを分かるようにまとめれば良いだけです。
これはかなりの時間節約になりますし、メインテーマが仕事関連であれば、利用する可能性や頻度は高くなるはずです。
試験勉強でマインドマップを作ったとしたら、復習には参考書を持ち歩く必要がなくなります。
マインドマップのキーワードから解答ポイントをイメージする復習を繰り返し行えば、試験内容全体をマインドマップから導き出せるようになります。
参考書や問題集が必要な復習は自宅で行い、通勤通学などの外出時の空き時間にはマインドマップを使うという効率の良い学習が出来ます。
当然ですが、試験当日の最終チェックもマインドマップのみで出来るようになります。
このようにマインドマップ1枚に書き出す事で、あらゆるアウトプットに利用できるようになります。
あなたの頭の中が整理され、ビジュアル化されたので、効率も良くなるわけです。

マインドマップは書いて終わりではなく、そこからアウトプットに活用する事で、さらに効果的なツールに変わります。1枚のマインドマップがあなたの人生を変えると言っても過言ではありません。
マインドマップはあなただけの「地図」
マインドマップは文字通り、あなただけの「地図」なのです。
ただ頭の中だけで考えていたら複雑で整理がつかない事でも、マインドマップに描き出す事で、そのテーマ全体を俯瞰出来ますので、ゴールまでのプロセスが一目で分かるようになるのです。
またマインドマップには、行動を起こすモチベーションにもなります。
頭で考えているだけでは、なかなか行動が起こせないものですが、マインドマップにする事で、結果までが目に見えますので、行動を起こすきっかけになりやすいのです。
さらにマインドマップを作っている時に、あなたの頭の中にはなかった新しい気づきやアイデアが思い浮かぶ場合もあります。
そうすればそれがさらに新しいイメージにつながり、さらにマインドマップに新しいブランチが派生する事になります。
このようにマインドマップはただのツールではなく、あなたを導くナビゲートパートナーになってくれるのです。
そのためにも日頃からマインドマップを書く事を習慣化し、頭の中を整理するようにして下さい。
大切な事ですので繰り返しますが、マインドマップに決まりも正解もありません。
5つのコツに従って、まずはマインドマップを作り始めて下さい。
必ず「マインドマップを知ってよかった」と思えるようになるはずです。